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コラム

MBA column

2026年6月19日(金)開催 卒業生説明会レポート

 

大手外資系保険会社で支社長を経て、新たなフィールドへと挑戦する松尾晋吾氏をお迎えし、『学びが即実務に活かせる』MBAの学びについてお話を伺いました。説明会の一部内容をご紹介します。

目次



卒業生プロフィール

松尾晋吾様(28期)
株式会社BLANC 営業責任者
(前職:大手外資系保険会社 東京都内支社長)

広島県出身。高校卒業後、プロを目指してブラジルへ1年間サッカー留学を経験。
そのまま日本国内でもプロを目指すが、20歳でプロの道を断念。
その後、大手外資系保険会社に入社。4年の営業職を経て2009年に営業所長へ昇格、
2020年には都内支社長としてマネージャー人材の育成やガバナンスを担う。
2019年に本MBAプログラムで学び始め、2022年に学位を取得。
2026年にはビジネスの本質の世界へ挑戦すべく、株式会社BLANCへ転身。

Q.MBAを取得しようと思った理由

私が初めてMBAという存在を知ったのは、2008年のことです。当時、生命保険会社の営業職をしておりましたが、ご紹介でお会いしたお客様がMBAを取得されており、「人脈も広がるし、自分の価値も上がるから、あなたも取得してはどうか」とお声がけいただいたのがきっかけでした。その時も一度検討しましたが、当時はオンライン授業もなく、もう一度大学に通い直すというイメージが強かったため、一旦は断念しました。

それから12年後、保険会社で営業管理職として営業所長を経て、支社長に上がるタイミングで、「このまま勢いだけで仕事を続けていては、いつか限界が来るのではないか」「もう一度自分を鍛え直したい」という思いが芽生えました。そのとき頭に浮かんだのが、12年前にお会いした方のことでした。そこで「それならばMBAに挑戦してみよう」と思い、説明会に参加してスタートしたという経緯です。理由としては、現状に満足しないこと、そして自分自身を鍛え直したいという思いが大きかったと思います。

Q.ウェールズ大学トリニティセントデイビッド(UWTSD)を選んだ理由

当時はUWTSDを含めて3校を検討していました。他校はアメリカ式のMBAの授業スタイルを取り入れており、ディスカッションや授業中の発言回数が評価に繋がるというお話でした。一方、UWTSDはイギリス系の大学ということもあり、論文を非常に重視しており、修士論文の提出が必須だと最初の説明で伺いました。

私は高校卒業後、サッカー選手を目指していたため大学に進学しておらず、論文を執筆した経験が一度もありませんでした。そのため「論文か」と一瞬不安を覚えましたが、その瞬間に「これならば、サボらずに本気で取り組まなければならない」と感じたのです。
ディスカッション形式の授業も魅力的だとは思いましたが、どちらかと申しますと「これまでやったことのないことに挑戦したい」という気持ちが勝りました。一般的な学位論文ではなく、修士論文を最後まで書き切ることができれば、大きく成長できるのではないかと考え、チャレンジ精神からUWTSDを選びました。

Q.土曜日受講、予習・復習などの時間確保のためのタイムマネジメント方法

入学前は「そこまで勉強しなくても大丈夫だろう」と考えていましたが、1回目の授業がマーケティングのご担当の先生で、初回から先生も学生も非常に高い熱量で進んでいったことを覚えています。
同じクラスには次の学期に論文フェーズへ進む方もいれば、初めて授業を受ける方もおり、先生方も毎回最初から本格的な内容で進めてこられました。徐々に慣れていくものと想像していたため、当初は少々ギャップを感じました。
しかしながら、学びを進める中で、「なるほど、これまで聞いたことのあった言葉には、こうした意味があったのか」という発見が増え、点であった知識が線になり、線が面になっていく感覚を強く感じることができました。そのため、「勉強しなければならない」という義務感よりも、「もっと知りたい」という気持ちの方が強かったように思います。

勉強時間は、平日は通勤時間を活用し、行き帰りの各1時間で電車内にて指定された論文や読み物に取り組んでいました。土曜日は授業でほぼ一日を要するため、日曜日は休息を優先し、月曜日から次の授業に向けて準備を整えるというスケジュールで過ごしていました。
シラバスが配布されるため、中間課題や期末試験のタイミングはある程度把握できます。逆算してスケジュールを立てることは可能ですが、課題を落とすと単位を落とすことに直結するため、同期との情報共有が非常に重要でした。これがなければ、より苦労していたかと思います。
私が入学した際はコロナ禍以前であったため、最初の半年間は対面での授業でしたが、同期とはSNSで連絡を取り合っていました。授業のない日に同期で集まり、例えばマーケティングが専門の方が分かりやすく教えてくださったり、それぞれの得意分野を持ち寄って「全員で合格し、全員で卒業しよう」という雰囲気がいずれの期にもあったように感じています。

Q.MBAプログラムで得たことや成果

前職では営業管理職を務めていたので、論理的に物事を考える力については大きく向上したと感じています。「なんとなく」ではなく、PEST分析やSWOT分析を踏まえた上でどのような打ち手を講じるべきか考えるようになりました。授業で学んだ内容を、翌週には実務で活用できる場面も多くありました。

また、上司の発言に対しても、「その根拠は何か」「背景にあるものは何か」と客観的に考える力が身につきました。学んだ知識を活用しながら論理的に理解し、「では、どのように進めていくか」を考えられるようになったと思います。前職では3年連続で業績を伸ばすことができ、MBAで学んだことが大いに役立っていたと感じています。

知識面以外で得られたものとしては、「志の高さ」を強く意識するようになったことが挙げられます。在籍されている方の多くがエグゼクティブクラスでいらっしゃるため、SNSで先輩方が書籍を出版されたり、海外で活躍されている姿を目にすると、「自分にもまだできることがあるのではないか」という気持ちになります。この「志の高さ」は、MBAプログラムを通じて得た最も大きな収穫だったと感じています。

Q.MBAプログラムで困難だったこと

特に大変だったのは、ファイナンスです。本当に苦労しました。
グループで一つの議題に取り組み、最終課題を提出する形式の中で、事務局が適切にグループを編成してくださるため、必ずファイナンスを得意とする方がいらっしゃいました。お互いに教え合うことで、授業で理解できなかった内容をキャッチアップしながら乗り越えることができました。
MBAではおそらくどのプログラムでもファイナンスが最も大変だと思われますが、理解できると非常に興味深く、自社の財務状況についても深く理解できるようになります。逃げずに取り組めば、先生方も丁寧にフォローしてくださいますし、周囲の助けも得られますので、向き合うことが何より大切だと感じています。

次に大変だったのは修士論文です。「6ヶ月もかかるのか」と当初は不安を感じましたが、実際に書き始めてみると、それほど大変ではありませんでした。むしろ、書き始めるまでのストーリーをどのように構成するかという点に、3ヶ月ほどの時間を要しました。
論文の指導教授からは厳しいご指摘をいただくことも多く、「これは論理的ではない」といったフィードバックを受けながらも、多くの気づきを得ることができました。

私自身はリーダーシップに関する論文を執筆したのですが、毎週夕方5時から8時・9時頃まで指導教授に手厚くご指導いただき、無事に書き上げることができました。初めての経験でも書き上げることができましたので、皆様も決して不可能ではないと思います。最も難しいのはストーリーを構築する部分であり、ここが最大の関門だと感じています。

Q.MBA取得後のキャリアチェンジについて

私自身は、転職のためにMBAを取得したわけではなく、どちらかと申しますと、経営全体を広い視座で見たいという興味があり、取得を目指したというのが理由の一つでした。

ただ、MBAを学んでいく中で、周囲との考え方の違いを感じるようになり、「このまま自分のキャリアを終わらせてよいのだろうか」という気持ちが出てきました。

仕事にも慣れてきており、無理をしなければそのまま定年を迎えることもできたと思いますが、せっかくMBAを取得したのに、もっと自分にチャレンジできることがあるのではないかと感じるようになり、「経営に近い立場で転職してみたい」という気持ちが芽生えてきました。

MBA取得後は市場評価が変わり、転職エージェントに登録した直後から、何十社もオファーをいただきました。転職活動そのものに困るということはありませんでした。

今の会社を選んだ判断軸は、「一番大変そうだったから」です。私はこれまでも、自分が成長するために、あえて大変な道を選んできた経緯があります。サッカー選手を目指したこと、難しいと言われていた生命保険の営業に取り組んだこと、支社長に就任する際に市場環境の厳しい東京を選んだこと、そしてUWTSDを選んだのも、論文があって大変そうだったからという理由です。「大変な方を選ぶ」というのが、私自身の判断基準なのだと思います。

今の会社は、前職の生命保険業界とは全く異なる分野です。トレーラーハウスを活用し、日本全国の大自然の中にホテルを建て、それを全国に展開していくというビジネスモデルです。都会では決して得られない「余白」を、川の音や鳥のさえずりに耳を傾けながら取り戻していただける場所をご提供しています。

会社名は「ブランク」と申しまして、「余白」という意味です。前職で東京にて支社長を務めていた頃は、業績や予算達成のことばかりを考え、土日もスマートフォンを手放せない生活が続いていました。今の会社が経営するホテルで実際に過ごしてみた際、「これこそ現代の日本人に不足しているものではないか」と強く感じたのです。

インバウンドの観光需要においても、「日本の里山・地方の文化に触れる」という点が大変好評をいただいている中で、これまでホテルを建てることができなかった場所にも、トレーラーハウスであれば建設が可能です。地方の活性化にも貢献できるような仕事に携われるのであれば、自分がチャレンジする価値があると考え、今の会社を選ぶに至りました。

MBA取得を検討している方へのメッセージ

UWTSDは、男女比もほぼ半々で、皆様志が高く、自分が持っていない知識や考え方に常に触れられる、そうした雰囲気があります。
先日も、同期で会社を経営している友人と食事をする機会があったのですが、MBA取得後に売上を大きく伸ばし、今年は26億円規模の企業になるとのお話を伺いました。同じ釜の飯を食べ、同じ苦労を共にした仲間とは、年齢を問わず深い繋がりを築くことができ、それはまさに一生の財産であると感じています。転職の際にもご相談に乗っていただきましたし、人脈という観点においても、ウェールズで得られる価値は学費以上のものがあると確信しています。

また、イギリスの国立大学の学位を取得できること、そして修士論文を執筆する経験はなかなか得られるものではありません。論文を書き上げ、学位を取得した際の充実感は、実際に乗り越えた者にしか分からない特別なものがあります。手元にUWTSDからの学位証書が届いた際の感動は、今でも忘れることができません。

MBA取得を通じて得られた経験や知識は、一生涯にわたる財産です。費やした費用以上の価値がMBAには詰まっていると確信していますので、迷っていらっしゃる方には、ぜひ挑戦されることをお勧めします。
挑戦して後悔するよりも、挑戦しないまま後悔する方が、長い目で見て大きな損失になると思います。少しでもご興味をお持ちであれば、ぜひ一歩を踏み出していただければと思います。