有馬和範さん
元製薬企業にて研究開発に従事。現在はライフサイエンス分野にて活躍中
※掲載当時の経歴です
年齢を超えてMBAに挑戦。新たな知で社会を変える
Q:MBAに興味を持ったきっかけは何ですか?
製薬企業にて研究開発に携わる中で、良い医薬品を世の中に出すためには経営的視点と知識が必要であることを痛感し、MBAを学ぶ決心をしました。製薬企業は高い新規性や有効性が見込める医薬品の創薬開発に注力するわけですが、必ずしも成功を収めることができるわけではありません。有効性が確認できない、副作用が強いなどの理由で撤退することもありますが、経済的理由で開発を断念することも多くあります。プロジェクトリーダーとして、戦略、マーケティング、リソース、ファイナンスなどの知識は、経済的課題を克服するための強力なツールになると考えました。
Q:ウェールズ大学トリニティセントデイビッド(UWTSD)を選んだ理由は?
国内MBAも検討しましたが、大学院毎の水準が異なるため選択の判断が難しいと感じ、一定の水準を確保できる公的認証制度を持つ米国及び英国にフォーカスしました。なかでも、ウェールズ大学のMBA認証制度や仕組みが最も客観的に整備確立されていると感じました。加えて、事務局の方より必須科目・選択科目・修士論文・学習などのプログラムについて丁寧かつ詳細な説明を受けるなど、安心のサポート体制も決断した大きな理由です。
Q:実際に勉強して良かったと思うことは何ですか?
考える力の深度が増しました。狭い研究開発という知識の枠からビジネスの広い世界へ視点が一気に広がり、多角的に物事を捉える力が身についたと思います。教授陣より、「知識は5年で陳腐化する。MBAで学ぶことの最大の意義は”考え抜く力”を身につけることである。」との言葉が今も強く心に残っています。講義内外で学友とのグループディスカッションやプレゼンテーションを重ね、新しい見方・視点に触れることで、考え抜く力の深度が日々増していく事を実感しました。
Q:勉強が大変だった時にどうやって乗り越えられましたか?
支えてくれたのは高い志を持った学友でした。業種も年齢も立場も異なる多様な学友と交流を深め、信頼し合い、支えあい、議論し、新しい視点を得ることで、常にパワーをもらいました。前向きでパワフルな学友がいなければ、自分だけでは達成できなかったかもしれません。家族の支えも大きかったと思います。子供達に「ガンバレ!」と絶えず声を掛けてもらい大きな原動力になりました。
Q:MBAを取得して仕事にどのように活かしていますか?
経営的視点と理論を学び、考え抜く力を身につけたことは、日本のライフサイエンスビジネスを支える活動において、強力な武器となっています。卒業後も同期の枠を超えて学友と情報交換を続けており、互いの専門性を活かして一緒に仕事ができるチャンスを生み出すなど、学友ネットワークを通じて、ビジネスチャンスの拡大や社会貢献が出来ることが最大の成果かもしれません。
2024年6月