乃万克也さん
新日本製鐡株式会社入社
京葉鉄鋼埠頭株式会社元常務取締役
合同会社Afan(アファン)代表
一般社団法人くしろまちづくり研究所主任研究員
釧路日中友好協会経済顧問
※掲載当時の経歴です
自分が本当にやりたいことは何なのか、仕事から離れて深掘りしてみる
可能性と未来は自ら選ぶ
Q:MBAに興味を持ったきっかけは何ですか?
国内外の友人から経営・営業支援の相談を受けることが増え、退職後は起業したいと考えていました。これまでの経験や知識を体系的に再構築し理解を深め、自信を持って期待に応えたいと考えたからです。
経歴や専門分野は謂わば私のプレーグラウンドだった訳ですが、プレースタイルは“変革と創造”で若い時から変わっていません。会社や職場のコンテクストにはない新規事業にも挑戦させてもらい、社内外のネットワーク作りと情報取集・分析を我流で進めました。63歳でMBA取得に挑戦する事を決心しましたが、約40年の実務経験を論理的に棚卸しする事ができ理解も一層深まったと実感しています。
Q:ウェールズMBAを選んだ理由は何ですか?
英国国立大学が認証する国際MBAを取得することが、海外パートナーとの仕事に役立つと考えました。海外MBAホルダーを目指す事から、HABS(ヒューマンアカデミービジネススクール)がMBAプログラムと学位の国際認証をどうやって制度化しているのかを理解する事が先決でした。必須科目・選択科目・修士論文・ゼミ学習などのプログラム設計についても事務局の方から詳しく聞かせてもらい、納得して選ぶ事ができました。
多様性に富んだ学友は資産となる
Q:実際に勉強して良かったと思うことは何ですか?
実務経験と理論を突き合わせ、自信を持って相手に分かり易く伝える事が出来るようになりました。論文・文献・書籍はかなりのボリュームを毎週読む事になりますが、グループディスカッションやプレゼンテーションを重ねながら新しい見方・視点を体得し、認知できる範囲や深度が増していく事を実感しました。インプットの水かさが上がるのに合わせて、アウトプットのレベルも引き上げられた感じがします。
Q:勉強が大変だった時にどうやって乗り越えられましたか?
異業種の多様なクラスメートと時間外も交流を深め、信頼し合い議論できる仲間を得てパワーをもらいました。先生・学友と共に高尾山に何度も登り、下山した後の駅前温泉とビールを楽しみながら、悩み事・相談事を自然体で語り合い学生に戻った気分でした。自分だけでは達成できない成長を支えてくれたのは学友であり、互いがレバレッジ効果を生む貴重な資産になっていたと思います。
MBAホルダーの真価はクロスボーダー
Q:MBAを取得して仕事にどのように活かしていますか?
修士論文のテーマは“地域活性化に関するイノベーションの創出とネットワークの効用”であり、起業した会社のミッションとなっています。論文は定性分析手法(SCAT法)を用いて、質的研究としてまとめました。インタビューや記録・観察などから得られる、数字では表わせない主観的情報をもとに、地域的・社会的・文化的な理解を深める手法です。仕事においても、初めて出くわす課題や自分の境界から外れた問題に臨む際に、適切な状況把握と分析力・判断力を高める手法として活用しています。
卒業後も学友と情報交換を続けており、互いの専門性を活かして一緒に仕事ができるチャンスがあることを幸せに思っています。また、UWTSDの Students’Unionや海外の学友とLinkedInで交流を深めており、いずれはアドベンチャー・ツーリズム振興によって日本の観光立国に寄与する成果に繋げたいと願っています。
2023年8月