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コラム

MBA column

2026年8月23日(日)開催 卒業生説明会レポート

今回は、製薬・ヘルスケア業界およびIT業界で20年以上にわたり営業・マーケティング・事業運営に携わり、現在はIT企業の代表取締役社長を務める野澤美登利氏をお迎えし、『学びが即実務に活かせる』MBAの学びについてお話を伺いました。説明会の一部内容をご紹介します。

目次



卒業生プロフィール

野澤 美登利様
株式会社ブレーンナレッジシステムズ 代表取締役社長

Q.MBAを取得しようと思った理由

私がMBAを目指した一番のきっかけは、2023年10月に入学した当時、勤めていた企業で担当業務が変わり、自分より役職や年齢、業界経験が上の経営層の方々と会議に参加する機会が増えたことでした。

周囲は経験豊富な方ばかりで、会議で「この業界はこうなんだよ」と言われた際、どうしても経験談のお話になりがちでした。ですが、私がいかに頑張っても経験年数で追いつくことはできません。「それなら違う武器を手に入れよう」と考えたのです。

もちろん、MBAを取ればそれだけで発言を聞いてもらえるわけではありません。ですが、ただ「私はこう思います」と言うよりも、「こういう理論や考え方があって、だから私はこう考えます」とお話しできれば、耳を傾けていただけることもあるのではないかと思いました。

ちょうど業務変更で出張の頻度が減り、勉強時間を確保できそうだと思えたため、「やるなら今かな」と挑戦を決意しました。

Q.ウェールズ大学トリニティセントデイビッド(UWTSD)を選んだ理由

せっかくMBAに挑戦するなら、大学が正式に授与してくれる学位として、自分自身が納得できるものを取得したいと思いました。

検討していたのが夏前のタイミングだったため、秋入学ができることを条件に探しました。国内のビジネススクールも調べましたが、入学までの準備期間や通学など仕事との両立を考えると、当時の自分にはハードルが高いと感じました。

色々調べていたところ、SNSでUWTSDのMBAプログラムの情報が流れてきたのが最初のきっかけです。ホームページを調べたり、個別相談で事務局の方とお話をさせていただき、英国の大学が授与する公式なMBA学位であること、第三者評価機関の認証があること、そして学位証明書も英国本校から発行されることを伺いました。

学位としての信頼性にしっかり納得できたことが大きな決め手でした。また、「英国本校に行って学帽を投げたい」という思いがあったのですが、先日無事に英国本校の卒業式に参加し、帽子を投げてくることができました。

さらに、受講生に役職者や実務経験豊富な方が多く、そういった方々と学べる点も魅力でした。当時、役職が上の方とお話しする機会が増えていたため、非常に刺激的な環境だと感じました。たくさんの科目を浅く取るよりも、1つの科目をしっかり深掘りするウェールズ大学の学びのスタイルが自分に合っていると思い、最終的に入学を決めました。

Q.実際の講義の感想

全部で6科目を受ける形になりますが、どの先生も非常に個性豊かでした。また、グループでディスカッションする機会がとても多く、ドキドキ感やワクワク感が強く印象に残っています。

講師の先生方は実務経験も豊富な方ばかりで、授業の進め方や特色もそれぞれ異なっていました。例えば、最初のセメスターの「リーダーシップ」を教えている石川先生の授業では、講義を受けるだけでなく、自分たちが講義を担当する割り当てがあったり、グループ課題もありました。入学したてで戸惑うことも多かったですが、先輩方に助けていただきながら取り組みました。

また、「マーケティング」の池尾先生の授業も印象的でした。鋭い質問がたくさん飛んできて、「何を聞かれているんだろう」「どう答えたら納得してもらえるか」をグループで必死に考えました。その過程で、オンラインでありながらグループ内の結束が自然と強くなっていきました。 グループ課題がある授業では、平日の夜にオンラインで集まって打ち合わせをしていました。東京にいるメンバーが多い時はレンタルスペースを借りて一緒に授業を受け、そのあと飲みに行ったりもしました。出張のタイミングを合わせて集まることもありました。SNSでグループを作って「課題どこまでやった?」「ここ私やるね」といったやり取りを日常的にしていました。

オンラインだからといって孤独感を感じることは全くありませんでした。先輩方から代々受け継がれてきたような雰囲気があり、グループが一緒になるとすぐにSNSを交換して連絡を取り合える環境でした。同期同士だけでなく、先輩後輩含めて北海道、秋田、大阪、九州など全国から集まって飲む機会もあり、「思ったより身長高いですね!」なんて言い合いながら楽しんでいました。

役職者の方だったり、違う業界の方もいらっしゃいますが、威張るような方は全くおらず、意見が言いづらい雰囲気もありませんでした。皆さんそれぞれの業界で成果を出されている方々ですが、フラットな関係で「みんなで発言しよう」「今日は僕がまとめるから、誰が発表する?」といった形で助け合っていました。絶対評価で成績がつくこともあり、「みんなで力を合わせて頑張ろう」という雰囲気が作られやすかったと感じています。

Q.入学前にもっていたイメージと入学後のギャップ

大きなギャップはありませんでした。最初はオンラインで人間関係が作れるか不安もありましたが、みんなで協力して取り組めるようカリキュラムが組まれているため、1人で取り残されることもなく、安心して進めることができました。

Q.土曜日受講、予習・復習などの時間確保のためのタイムマネジメント方法

多くの授業で事前課題が出されるため、自分の考えをあらかじめスライドにまとめてから講義に臨むようにしていました。こだわり始めると時間がかかってしまうので、提出期限の前々日や前日の夜遅くまで準備することもありました。また、「ストラテジックマネジメント」などで複数の論文を読む際は、慣れるまで時間がかかるため、当日の朝早く起きて記憶が新しい状態で授業に臨むこともありました。

大きな工夫としては、生活スタイルの中の時間置き換えです。入学する前は毎日のように飲みに行っていましたが、その時間を勉強時間に充てました。「毎週この時間に勉強する」と厳格に決める性格ではなかったので、スライド作成に夜中まで没頭することもありましたが、「何かに使っていた時間(お酒を飲む時間など)をMBAに振り替える」「仕事を効率的に終わらせて時間を捻出する」という方法で乗り切りました。

Q.MBAプログラムで得たことや成果

知識が得られたことはもちろんですが、それ以上に自分の視野や可能性が大きく広がったことが最大の成果です。 長く同じ会社や業界にいると、そこでのやり方が自分の当たり前になってしまいます。しかしUWTSDには、大手企業、ベンチャー、経営者、家業を継いだ方など、様々な規模・立場の方がいます。

立場の違う方と議論する中で、「自分の業界の当たり前は、必ずしも正解ではない」と気づかされることが多々ありました。仲間を通じて得られたリアルな知見は、授業だけでは得られない貴重な学びでした。 もう一つは、自分の可能性の広がりと自信です。大学卒業以来、本格的な勉強をしてこなかったので、最初は文章が頭に入らず、レポートの書き方も分かりませんでした。しかし、学びを続けるうちに書けるようになり、最終的には修士論文をしっかりと書き上げることができました。

昔の大学の卒論を見返した時に「こんな内容でよく卒業できたな」と思えるほど、自分が成長したことを実感できました。年齢に関係なく、一生懸命学べばまだまだ成長できると自分自身で証明できたことが、大きな自信に繋がっています。

安くはない金額ですが、本当に通って良かったと思っています。単なる知識習得だけでなく、2年間同期と一緒に学び抜くことでしか得られない経験と仲間が得られたので、価値は十分にありました。

Q.MBAプログラムで困難だったこと

一番苦労したのは、最後の半年間の修士論文です。

それまでの1年半は毎週の授業や課題が決まっており、レールに乗って進めることができましたが、修士論文に入ると全員が異なるテーマで走り始めるため、一気に自由時間が増えます。スケジュール管理や分析手法(定量・定性・インタビュー等)を自分で決めなければならず、後回しにしていると最後に出せる期限が迫って焦ることになりました。

ちょうどその時期に仕事の責任や業務量が増え、バランスが仕事に傾いてしまったのですが、担当指導教員の黒澤先生のサポートと、ゼミ仲間や同期との繋がりに助けられました。

黒澤先生のゼミは2週間に1回、日曜日の夜21時から開催されていました。参加しやすく、他のメンバー4人のテーマを聞いて意見を出し合ったり、「インタビューならこのツールが使いやすいよ」といった情報共有の場にもなっていました。同期から「進捗どう?」と連絡が来たりお互いに励まし合えたことで乗り越えられました。

また、仕事とMBAの学びを切り離さない工夫も意識しました。修士論文のテーマを当時社長から任されていたプロジェクトと結びつけたり、最初のリーダーシップの授業で作成したプレゼン課題を実際の社内研修として実施し、その結果をMBAのレポートに盛り込んだりしました。仕事とMBAを連動させることで、非常に両立しやすくなりました。

Q.ご在籍・卒業後の学友との交流や取り組み

在学中、最初のセメスターが終わったタイミングで、同期4人で声を掛け合って「JBCC(Japan Business Challenge Competition:全国のMBA生が競うビジネスコンテスト)」に挑戦しました。

当時はまだ経営戦略とリーダーシップしか学んでおらず、ファイナンスに苦手意識がある状態でした。架空の印刷会社の事業再生プランを立てるという難しい課題に対し、「ああでもない、こうでもない」と言いながらみんなで提出しました。

仕事をしながらMBAをやり、さらにコンペにも出るという、自分たちを追い込むような状況でしたが、チャットで「一緒にやりませんか?」と声をかけた時に挑戦してくれた仲間には今でも感謝しています。翌年には一緒に決勝戦を見に行くなど交流を続け、今でも定期的に連絡を取り合って情報交換をする大切な仲間になりました。

また、ファイナンス科目には苦手意識があり、私は商学部出身ですがずっと避けてきた分野でした。しかし、始まってみれば先生方がグループワークで企業価値の上げ方などの基本フォーマットを丁寧に指導してくださり、終わってみれば意外と大丈夫でした。仲間と一緒に乗り越えることができたと感じています。

Q.ご在籍・卒業後の実務への実践

新しい業界に挑戦しようと思えたこと自体、MBAを通じて自分の可能性や視野が広がったからだと感じています。 転職面接の際、ホールディングスの代表から「MBAで何を学んだか」ではなく「なぜ学ぼうと思ったのか」という質問を受けました。「経験だけに頼るのではなく、理論を踏まえて自分の考えを伝えられるようになりたかった」とお話ししたところ、採用に繋がりました。得た知識そのものよりも「なぜ挑戦したのか」という姿勢を評価していただけたのだと思います。

取得して一番変わったのは、学びに対する意欲が格段に強くなったことです。

長年いた医療業界から45歳で全く異なるIT業界に飛び込んだため、これまでの経験だけでは通用しない場面が増えました。ですが、「MBAで学んだフレームワークを使ってみよう」「同期のIT業界の人に話を聞いてみよう」と多角的な視点を持てるようになりました。

また、修了後も学びを続けたいという思いが強くなり、今年の9月から情報システムアーキテクトについて学ぶため、半年間また大学に通う予定です。「仕事と両立して学び切れた」「40歳を過ぎても勉強できた」という成功体験ができたことで、新しいことに挑戦するハードルが大きく下がりました。

MBA取得を検討している方へのメッセージ

色々悩まれていると思いますが、私はUWTSDを選択して本当に良かったと思っています。

完全オンラインでスケジュールが決まっているため計画が立てやすく、オンラインでありながら仲間との繋がりが非常に強く作れます。同期会やグループメンバーとの交流は卒業後も続いています。また、英国本校での卒業式も素晴らしい体験になるので、ぜひ一つの目標にしてみてください。

仕事との両立は大変に思えるかもしれませんが、やってみればなんとかなるものです。まずは入学を決めて一歩を踏み出してみてください。「学びたい」という気持ちを大切にしていただけたらと思います。