今回は、人事領域で15年以上にわたり組織開発・人材育成に携わり、現在は技術本部と人事部門を兼任しながら現場の内側から組織づくりに取り組む野澤真里氏をお迎えし、『学びが即実務に活かせる』MBAの学びについてお話を伺いました。説明会の一部内容をご紹介します。
目次
卒業生プロフィール
野澤真里 様株式会社ネクストジェン 技術本部 技術管理グループ兼Business Enabling本部Growth Strategy Talent Acquisition部 エキスパート
Q.MBA(経営学修士)を学ぼうと思った理由・きっかけ
私がMBAを目指そうと思った一番のきっかけは、40代になってアウトプットを継続し続けている環境の中で、インプットが圧倒的に不足しているなと感じる瞬間が多くなってきたことでした。経営陣の方々とやり取りする機会が増えていく中で、どうしても自分自身のインプットが追いつかなくなってきた感覚があり、書籍なども読んで勉強はしていましたが、もう少し体系立てて学びたいと考えていた時にMBAの生徒募集を目にしました。当時は家庭の事情として、主人が仕事をセーブしてくれていた時期でもありました。主人から「もう少ししたら仕事のペースを元に戻すね」と言われた時に、「このタイミング逃したら、何かに打ち込むような、まとまった時間を確保するのは難しくなるかもしれない」と感じたことも大きなきっかけです。
Q. UWTSDのMBAプログラムに決めた理由
家庭の事情もあったため、通いやすさや通学スタイルは非常に重視していました。都内に住んでいるので通学型のスクールも選択肢にはありましたが、UWTSDのリモートで受講できる環境が非常に大きな魅力でした。また、平日通学で細切れに講義を受講するよりもスケジュールが立てやすかった点も決め手の一つです。さらに、長期的なスパンで単位が取れるシステムも魅力的でした。他のスクールだと数回の講義で1単位が終了してしまうことが多く、子供の急な発熱などで出席できないリスクを心配していました。実際には杞憂で済みましたが、長期期間での単位取得ができる形は、不測の事態が起きてもリカバリーしやすい環境だと感じました。
そして一番大きかったのは、国際的な認証を取得している第三者機関の評価がある点です。私が所属しているIT業界では、M&Aなどで外資系資本が入ることもあります。そうした際、国内限定の学位よりも国際的に通用する海外のMBA学位を取得しておいた方が評価されやすく、UWTSDへの進学を決めました。
Q.実際の講義の感想
最初に受講した科目がファイナンスでした。実務であまり触れてこなかった分野だったため、本で得た知識程度で臨んだのですが、当時は先輩方には本当に助けていただきました。チームで意見を出し合い、組み立てを考え、周りと協力し助け合って学ぶことの大切さを実感しました。UWTSDの特徴として、半年ごとに入学期があり、クラスやグループの中に先輩後輩が一緒に混ざってディスカッションを行う仕組みがあります。全員が手探りの状態にならず、先輩に引き上げてもらい、後輩ができたら自分も引っぱる側に回っていくという循環ができ、交流ネットワークも広がるため非常に素晴らしい仕組みと感じました。また、人事職を本業としている私にとって、ヒューマンリソースの講義は特に期待していたものでした。しかし、実務で経験を積んできた分野ほど、我流の癖が邪魔をしてつまずくことも多かったです。我流の癖を矯正し、理論体系と照らし合わせて叩き直す非常に良い機会になりました。
実務経験だけだと、現場の体験が血肉にはなっていても、それを綺麗に分類・整理できているとは限りません。例えば社内の議論で、目的と理論が合致していないまま平行線を辿ってしまうようなケースでも、MBAで多様な理論や体系を学んだことで「今何を目的にしていて、どの理論やフレームワークが適しているか」を冷静に整理し、住み分けられるようになりました。
Q.入学前にもっていたイメージと入学後のギャップ
入学前と入学後のギャップはほとんどありませんでした。私自身、華やかなイメージを求めていたわけではなく、実務にどう活かせるかという実利を目的にしていたため、十分目的を果たせたと感じています。ここで教わるのはあくまで思考の原理原則や考え方を鍛える方法であり、魔法のような答えがそのまま手に入るわけではありません。それをどう使いこなすかは自分次第だと思っています。ただ、思考を鍛えたことで企画や施策を考える際に「自分の中で思考する時間」が増えました。以前なら表層的なアイデアの段階で周囲に聞いてブラッシュアップしていましたが、自分の中でしっかりと思考を深めた良質な状態で意見を求めるようになったため、相手から返ってくるフィードバックも格段に質の高いものになりました。仕事に深みが出るようになったと実感しています。
昨今IT業界でAIを日常的に活用していますが、AIの成果を引き出すためには、使う人間の問いの深さが求められます。問いの着眼点や切り口を鋭く指定するための思考力を鍛える意味でも、MBAでの学びは大変有効だったと感じています。
Q.勉強時間の確保:1日のスケジュールなど
学習時間の確保については、事務局から出されるカリキュラムのスケジュールに合わせて、マイルストーンを事前に自分のスケジュラーに登録して進めていました。中間発表の1ヶ月半前から準備を始め、1ヶ月前に骨子を作り、2〜3週間前にブラッシュアップしていくという計画をあらかじめ立てて取り組んでいました。また、同じ科目を受講しているグループのメンバーと毎週勉強会を設定し、進捗を確認し合いながら進めることで日常的な学習量を補っていました。グループ間で情報を共有し合うパス役を果たしてくれるような方もいて、受講生同士のネットワークを通じて刺激を受けながら学習を進められました。
私自身の学習のスタイルとしては夜型で、仕事や家事を終えてから落ち着いた夜の時間を勉強に当てていました。前半の1年間は主人が家庭のサポートをしてくれていたこともあり、子供たちも「お母さんは勉強しているのだな」と理解して応援してくれたため、非常に集中できる環境を維持できました。
Q.MBAプログラムで得られたもの、成果
MBAの2年間で得た大きな成果の一つは、読書量と文献の読み方の進化です。在学中の2年間で購入し目を通した書籍は300冊ほどに上りました。それらの本を読む中で、著者の主張のコア(核)を見抜き、時代や著者によってブレない原理原則を把握する読み方が身につきました。授業の参考図書に関連して3冊ほど比較しながら読むことで、課題作成のスピードと精度が格段に上がりました。Q.MBAプログラムで大変だったこと
一番大変だった成果物として修士論文があります。私はインタビュー調査を中心とした定性研究を選択し、学習コミュニティ(実践共同体)におけるプロセスや要素分解をテーマに研究を進めました。サンプルとなるコアメンバー4名への深いインタビューを実施し、先行研究の論文は50〜80本ほど読み込みました。暗闇の中を走るような苦労もありましたが、担当の指導教員である石川先生からいただいた的確なアドバイスによって構成がスッキリ整理され、一気に書き上げることができました。アカデミックライティングという新しいスキルを身につけられたことも大きな財産です。
Q.ご在籍・卒業後の学友との交流や取り組み
卒業後も学友や先生との交流は盛んに続いています。指導教員である石川先生のゼミ生を中心とした同窓会組織があり、半年に1回ほど集まって石川先生を囲んだ交流を行っています。また、その繋がりから人材育成学会などの学会に所属し、イベント等で集まる機会もあります。同期とも非常に仲が良く、先日も本校での卒業式に合わせて一緒に現地を訪れました。本校で式典に参加し、皆で食事をしたり海辺を散策したほか、帰路はレンタカーを借りてコッツウォルズにも立ち寄りました。前後の日程でロンドンで観劇やストーンヘンジも観光し、素晴らしい時間を過ごしました。全国や海外から集まった仲間と深い絆で結ばれたことは、MBAで得た最高の宝物です。
Q.ご在籍・卒業後の実務への実践(今後取り組まれる予定など)
実務面においては、長年人事領域に携わってきましたが、さらに掛け算の経験を得たいと考え、自ら会社に希望を出して技術本部の技術管理グループとしての役割も兼任させていただくことになりました。当社は社員の挑戦を応援してくれる風土があり、MBA取得に関しても非常に温かく応援してくれたことに感謝しています。現在はエンジニアの開発現場からの生産からIRに至るまでの数値を橋渡しするプロセスに携わっており、外側からだけでは分からない現場の核心部分に身を置くことで非常に面白く充実した経験を積めています。MBAで培った多角的な視点や客観的な整理力があったからこそ、こうした新しい領域にも自信を持って踏み出すことができたと感じています。
これからMBA取得を考えている方へのメッセージ
UWTSDのMBAプログラムで学べたことを、心から良かったと感じています。自費で自己投資をして参加されている方が多く、年齢層も落ち着いた大人な方が多いため、お互いを尊重し助け合いながらに学べる非常に快適な環境が整っています。
これからMBAを検討されている皆様も、ぜひ周りの仲間と支え合いながら、一歩を踏み出して頑張っていただければと思います。