2024年10年14日(月・祝)開催 卒業生説明会レポート
株式会社リクルートで新規事業の企画開発に従事し、管理職として活躍されている卒業生に『学びが即実務に活かせる』MBAの学びについてお話を伺いました。説明会の一部内容をご紹介します。
目次
卒業生プロフィール
高木瑞香 様
株式会社リクルート グループマネージャー
販促ソリューションデザイン1部
マリッジ&ファミリー
ソリューションデザイン2グループ
大学卒業後コンサルティングファームに入社。自動車業界やIT分野で戦略・業務コンサルの経験を積んだ後、 リクルートへ転職し、住宅領域での新規事業開発に従事。 本MBAプログラムには2021年に入学、2023年に修了。 現在はマリッジ&ファミリー領域のSaaS企画や、「Air ビジネスツールズ」のセールス手法開発を担当。 多様な業界経験を活かし、ユーザー視点を重視した革新的サービスの創出に尽力する。
■MBAで執筆した論文■
『リーン・スタートアップでの新規事業開発における エグゼクティブリーダー・プロジェクトリーダーによる 阻害行動の探求』
Q.MBAを取得しようと思った理由
私がMBAを取得しようと思った理由は、主に2つあります。
1つ目は、リクルートで新規サービスの検討を担当する中で感じた課題です。新規サービスの開発は難しく、失敗することも少なくありません。 担当する中で、トップダウンでもボトムアップでもうまくいかないケースが何度もあり、「どうすれば適切な意思決定ができるのか」と、もやもやとした感覚を抱えながら過ごしていました。 そして、マネージャーとして3年ほど経験を積む中で、「意思決定をするときに私の中で確信をもって判断する軸がないな」とキャリアを見直すきっかけとなりました。
2つ目は、過去の意思決定が現在に大きな影響を与えることに気づいた経験です。 広告メディアの運用設計を担当していた際、立て続けに問題が発生しました。原因を追究していくと、10年前の意思決定が現在の課題に影響していることが判明し、 改めて意思決定の重要性を実感しました。この経験から、自分が意思決定をしなければならない立場になったときに、 自信をもって決定できる判断軸を持っておきたいと思ったことがMBA取得のきっかけとなりました。
Q.ウェールズ大学トリニティセントデイビッド(UWTSD)を選んだ理由
まず、仕事との両立を考えた時に、短期集中型で週末だけ講義に集中できるというスタイルが自分には合っていると感じました。 様々な科目を浅く学ぶのではなく、判断軸を養うために基本的な科目をしっかりと深く学べる点も魅力を感じました。 また、修士論文を書けるという点も大きな理由でした。学んだことをインプットするだけでなく、アウトプットとして残せることで、 より確実に自分の学びを身につけられると感じました。
Q.講義の感想
講義はすごく面白かったです。入学前にオンラインで講義を見学する機会があり、そこである程度のイメージは掴めていましたが、 実際に講義を受けてみると、クラスメイトのレベルと経験値の高さに驚かされました。 講義も一方的に聞くようなインプット中心のものではなく、アウトプットやディスカッションといったアクティブラーニングの時間が圧倒的に多かったです。 その中で同期やクラスメイトの話からたくさん刺激を受けることが多くて、常に頭をフル回転させていました。 3時間という長い講義時間も、実際にはあっという間に感じられるほど充実していました。
Q.入学前にもっていたイメージと入学後のギャップ
オンラインでの講義ということで同期や学友たちとの交流がどの程度あるのか、議論に参加しやすいかどうか少し心配していましたが、 実際に入学してみるとこの不安は不要でした。 同期と頻繁に外で集まる機会があったり、講義外でもオンラインでディスカッションする時間をもつこともありました。 クラスメイトには、様々な業界や役職、立場の方々がいましたが、 皆さんがとてもフラットに接してくれたのでディスカッションも参加しやすかったです。 お互いの得意分野や経歴を尊重し合い、「あなたはここが得意だね」「この経歴があるからこれは詳しいね」といった具合に、年齢に関係なくリスペクトし合い、 頼り合える関係を築くことができたことは、良い意味でのギャップでした。
Q.土曜日受講、予習・復習などの時間確保のためのタイムマネジメント方法
私の場合、毎日時間を確保することが難しかったため、なるべくまとめて時間を取るようにしていました。 土曜日は講義に集中して、日曜日に3、4時間ほど復習や宿題、課題などに取り組みました。 平日は仕事があり、夜遅くまで残業することもあったので、週に二日程度、2、3時間確保するよう心がけていました。 土曜日は講義、日曜日は復習と宿題、平日は予習という感じで、毎週スケジュールを回していました。
Q.MBAプログラムで得たことや困難
MBA取得を通じて、胆力のようなものがつきました。 これだけの勉強を成し遂げ、仕事と両立しながら修士論文も書き上げたという経験は、 今後どんな困難なことに直面しても乗り越えられるという自信につながりました。 もちろん、学術的な知識もたくさん得ることができました。ビジネスの世界には正解がないということを多くの講義で先生方が強調されていました。 正解はなくても過去の失敗や不正解から学ぶことの重要性も同時に教えていただきました。 この考え方はとても印象深く、まさにその通りだと感じています。 実際の仕事の中で、正解がないからこそ途方に暮れるような場面に遭遇することもありますが、 そういった時にMBAプログラムで学んだ理論やフレームワーク、ケーススタディがふと頭に浮かび、 「こういう考え方があったな」と思い出すことがあります。 「どこから考えればいいんだろう」という思考停止に陥ることがなくなったのは、最も大きな収穫の一つだと感じています。
Q.職場での変化
MBAプログラムでの研究や論文執筆の経験を職場で共有する機会があり、多くの人が興味を持ってくれました。 上司や同僚から「そういった学習が好きなら、こういう社内研修を受けてみたら?」とか、「次のキャリアステップとして、こういう道筋があるんじゃないか」 といったアドバイスをいただくようになりました。これも、MBAプログラムで得られた大きな利点の一つだと感じています。 自主的に学ぶ姿勢が評価されて、新たな機会につながっています。
Q.卒業後に取り組んでいること
ビジネス面では、日々新しいサービスの企画や検討に関わる仕事で、MBAで学んだことを活かしています。学術面では、人材育成学会に入会し、修士論文をベースにした学会発表を計画しています。この学会発表を通じて、より広く自分の研究を発信し、様々な方々からフィードバックを得る機会を楽しみにしています。
MBA取得を検討している方へのメッセージ
仕事と学業の両立は確かに大変ですが、その苦労を超える価値があります。 毎週の講義や学友との交流は非常に刺激的で面白く、大きな学びと成長の機会となりました。 MBAは間違いなくその後のキャリアパスにプラスの影響を与えると信じています。 MBA取得を検討されている方には、ぜひ前向きに考えていただきたいと思います。