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卒業生・学生の声

Voices of graduates

小西みさをさん

小西みさをさん
元アマゾンジャパン広報本部長
AStory(エーストーリー)合同会社 (https://www.astorypr.com/)
代表・PRストラテジスト 
aLLHANz(オールハンズ)合同会社(https://allhanz.com/)
共同代表

※掲載当時の経歴です


実践に直結する勉強、損することは何もない


国際的に通用する学位が新宿で取れる
※現在はオンラインプログラム

Q:まず、ご自身の経歴や専門分野の概要をお聞かせいただけますか。
小:社会に出て約25年、ずっと広報一筋でやってまいりました。通信機器メーカーからエンタテインメント系の企業、ソフトバンクを経て、本にも書かせていただいた(『アマゾンで学んだ! 伝え方はストーリーが9割』2019年7月刊・宝島社)アマゾン ジャパンに入社。2003年のベンチャー期から丸13年、広報の立場で成長を支えてきました。

アマゾンは、書店から始まり家電、玩具、スポーツ、アパレル、消費財、デジタル、サブスクへと分野を拡大してきました。その各新規事業の立ち上げPRから長期的なブランディングに至る全過程を手がけたので、様々な形の広報業務を経験できました。その実績をもって、2017年1月5日に「A Story(エーストーリー)合同会社」を立ち上げ、企業の広報戦略・戦術策定のサポートを行う広報のコンサルティング業を始めました。

Q:MBA取得をお考えになったきっかけはどんなことですか。
小:最終的に決断したのは起業後です。仕事で経営者の方々とお話しする際、「我が社をどう見るか」とアドバイスを求められることがよくあります。そのニーズにより高い水準で応えるため、経営学のベースをきちんと身につけ、これまでの知識や経験と融合させて自分の中で体系化したい。そうすればクライアントに貢献できるだけでなく、仕事の幅も広がると考えました。

Q:数あるMBAスクールの中で、UWTSD MBAプログラムを選ばれたのは?
小:まず考えたのが、「国際社会や国際市場で通用するプログラムを」ということでした。ただ、会社経営を一度辞めて2年間留学するよりは、国内で仕事とのバランスを取りながら勉強したいと。

ただ、国内の大学院は「国際的に通用」という点で自分の目標と異なります。それに、多くのスクールが授業を行う平日の夜は、私の場合仕事で会食を入れたりするので、出席がなかなか難しい。そうした条件の中でたどり着いたのがUWTSDでした。

Q:国際的に通用する学位が取れるし、新宿だから通いやすく、土曜というのも都合が良いと。
小:受講を始めて、講師の素晴らしさも分かりました。まさに、この分野の第一人者に教わる貴重な機会です。

さらに、何にも代え難いのが、一緒に学ぶ同期生とのネットワークですね。非常に意識が高く、私と異なる分野で高い実績がおありで、「これ以上学ばなくてもいいのでは?」と思うような方々ばかり。いい意味で予想とギャップがありました。


実地の仕事にも、起業にもすぐ役立つ
Q:授業で得るものを最大化するため、どんな工夫をしておられますか。
小:私の場合、「実践」がポイントです。資料作成やフィードバックの仕方など、毎回いろいろと授業から盗ませていただき、現場で使ってみるんです。

広報の仕事は、企業のミッション、ビジョン、ビジネスモデルを踏まえた戦略的な活動が求められますから、いろんなインプットを経営視点でできると、仕事上とても有意義です。すぐに実践の機会がなくとも、「この考え方や手法は、あの企業にどう活かせるか?」とシミュレーションできる事例は多いですね。

経営やマーケティングに直接携わらない部門の方々も、仕事に役立つことはたくさん学べるでしょう。

Q:どんな分野にも活かせる、本質的なものを学ぶことができる、と。
小:例えば人事などの部門でも、会社の決算内容、お金の使い方、活用できるリソースなどを理解した方が、より有益な仕事ができるはずですよね。また、そうした思考を身につければ、自分がやりたいことが変わる可能性もあるし、キャリアパスも充実するかも知れません。いろいろ広がりができると思います。

Q:他に、授業が実際に役立っている感触はありますか。
小:実は、今の会社に加えて最近新たな起業もしました。企業の新規事業立上げの伴奏型コンサルティングを提供する会社「オールハンズ」を2020年3月に設立しました。その準備の中で、例えば今勉強しているマーケティングの「環境分析」や「STP」や「4P」などがリアルに活用できました。それがまた勉強にも活かせるという好循環になっています。起業を志す方にもおすすめですね。

アマゾンのジェフ・ベゾスさんが言った「後悔最小化構造」という考え方があります。彼が勤めていた会社を辞めて起業しようかという時、「自分が80歳になった時、できるだけ後悔の数を減らしていたい」と考えたそうです。もしチャレンジが失敗に終わっても後悔はしないが、チャレンジしなければ、後悔するだろう。それで起業に踏み切ったというんですね。

私も「アマゾンを辞めるなんてもったいない!」などと言われることもありますが、やはり歳を取ってから悔やむのは嫌でした。もし失敗しても、その後で会社員に戻るのも不可能ではないでしょうし。出来ずじまいより、「やりたい」と思った時にやるべきだと思います。


逆算思考で勉強時間を確保する
Q:日々忙しく大変な中、勉強時間をどのように確保していらっしゃるんでしょうか。
小:勉強時間、本当にないんですよね。でも、あえて言えばそれは言い訳であって、人間やろうと思えばできるんです。根性論みたいになりますが(笑)。

私の場合はジムに行くのを止めて家で筋トレしたり、土・日も勉強で構わないなと。平日も、空き時間は移動中くらいしかないので、「来週のここ、ここでやる」と予定を入れます。

アマゾンでは「逆算して考える」ことも学びました。まず「ゴール」を想定し、そこから達成のステップを逆算してプランニングする。MBAの勉強も、提出日を踏まえて「ここで分析」「ここでこういう作業」など時間配分をします。
最初に申し上げた拙著も、やはりそのように時間を確保して、少しずつ進めて来ました。

Q:とは言え、勉強の方はなかなか予定通りに終わらない…。
小:それが苦しいところ。バッファを取ることも大事です。特にソリューションを考える時間は長めに予定します。

それから、知り合いのMBAホルダーに連絡して、勉強法や考え方などのヒントを得たりもしています。
UWTSDには卒業生との懇親会もあるんですが、すごく楽しいですよ。先輩方のご活躍の様子を聞けて勇気をもらえますし、ネットワークが広がるのもありがたい。本当に、一石何鳥にもなるという実感です。


プレゼン能力のレベルアップも
Q:では最後に、受講を考えている方へのメッセージを。
小:真面目に受講を考えている方ほど、時間やお金の悩みがあると思います。

まず、先ほども言いましたが、時間は作れます(笑)。政府が「働き方改革」を推進していますし、これからの仕事は時間よりも質。仕事とのバランスを頑張る必要はありますが、MBAで自分の質を高めれば、仕事の質や効率が上がり、時間も捻出できるはず。万一MBAを取得できなくても、費やした時間は無駄にはなりません。それくらい、得るものは大きいですから。

お金は、自分の質を高めてまた稼げる(笑)。経済的な事情で迷うのが一番もったいないと思います。色々な意味で元は取れると思いますよ。

Q:時間もお金も、費やした分は取り返せる、と。
小:「自分の質を高める」と言えば、プレゼンテーション技術が身につくメリットもあります。授業の中でたくさん発表を行いますので。

「組織およびHR(ヒューマンリソース)マネジメント」の石川先生には、まさにプレゼンテーションのお手本のような指針をいただけます。「こういう所を採点します」と、懇切丁寧にポイントを教われるんですよ。これこそ、お仕事の中ですぐ活かせます。

実用的な、明日から使えるノウハウ。
小:そう。文字通り、明日から使えます。

ということで、「チャレンジしようか」と思っている方は是非始めた方がいいと思います。損することは何もありません。

Q:「損することは何もない」。力強い言葉をありがとうございました。