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コラム

MBA column

2023年12年18日(月)開催 卒業生説明会レポート



大手外資保険会社で東京都内支店長として活躍されている卒業生にご登壇いただき、 MBAを取得しようと思ったきっかけから取得後のキャリアの変化までお話しいただきました。説明会の一部内容をご紹介します。
《卒業生インタビュー》MBA説明会を開催します

目次



卒業生プロフィール

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松尾晋吾様(28期)
大手外資系保険会社 東京都内支社長

高校卒業後、プロを目指してブラジルへ1年間サッカー留学を経験。 そのまま日本国内でもプロを目指すが、20歳の所謂「プロの賞味期限」を迎えて断念。 その後地方にて友人の紹介などで就業し、現在の保険会社に入社。 4年の営業職の後所長を経て、現在は都内の支社長としてマネージャー人材の育成、ガバナンスなどを担う。

Q.MBAを取得しようと思った理由

2007年に営業をしていたときですが、MBAホルダーのお客様がいらっしゃって、 そのお客様が、MBAを取得することでどのような経歴を築けるか、具体的な経験談を交えて教えてくれました。 当時はMBAを取得することで広がるキャリアに魅力を感じ、漠然とした興味を持っていました。

その頃は広島に住んでいたのですが、10年経って支社長に昇進するという機会が巡ってきて、東京に転勤となりました。 東京に移住して1年間の勉強を経て気づいたことは、地方とは異なって多様な人々が集まり、競争が激しい環境であるということでした。 私の仕事は実力主義ですが、将来の展望を考えると、自分自身がもっと学びを深めないと取り残されちゃうな...いやだなと思うようになりました。 その時に10年前の経験が脳裏をよぎり、「そうだ、MBAに挑戦しよう」と決断しました。

Q.ウェールズ大学トリニティセントデイビッド(UWTSD)を選んだ理由

検索エンジンでMBAを調べていた時に、一番初めにUWTSDが目に入ったことがきっかけでした。 もちろん他にも何校か検討して、最終的には3、4校くらいに絞りました。 いろいろな情報を集める中で、UWTSDのMBAは、プログラム自体は非常にシンプルでありながらも、 1科目に対して深く学べるという点が非常に印象的で、他のスクールの中でも最も興味深いと感じました。

また、UWTSDは論文の執筆がありますが、私は大学には行っておらず論文の執筆経験がなかったため、全く不安がなかったわけではないですが、 厳しい環境での挑戦が自己成長につながりますし、新しいことに挑戦してみたい思いました。 日本にいながらイギリスの国立大学の学位を取得できるという点も魅力的に感じて、最終的にはUWTSDを選びました。

Q.講義の感想

入学前と入学後でイメージのギャップがあったかというと、先入観なく入学したので、初めての授業がマーケティングだったと思いますが... いきなり授業が始まり、イメージも何もなく、とにかくすべて吸収しなければという気持ちで臨んでいました。

どの授業も聞いていて非常に楽しく、素晴らしい先生方ばかりでした。毎週土曜日が来ることが楽しみでした。

特に、グループワークの際には、後輩・先輩とセッションを行いました。皆さん、本当にフラットに協力してくださり、 真剣にディスカッションや意見交換ができて非常に充実した授業の時間を過ごすことができました。

正直なところ、ファイナンスは少し厳しかったですね(笑)。その時は本当に苦労しましたが、終わってみれば ファイナンスを理解することで考え方や物の見方が変わり、本当に勉強になりました。

Q.今の仕事でMBAの学びを活かせた経験

私の仕事はマネジメントがメインなんですけど、ヒューマンリソースの講義なんかは、実務に近い内容が講義でもでてくるので、 後で「あの時こうしておけばよかったなー」とか、自分の過去の経験とすり合わせながら「次はこうやってみようかなー」とか、「こんなふうに 組織を動かしていこう」とか、アイディアがどんどん湧いてきました。

リーダーシップの授業では、「こういう時はこういうリーダーシップの仕方を発揮して組織を引っ張っていけばいいんだな」と学びました。 経営戦略の授業では、自分が置かれている立場もそうですけど、新たな戦略の立て方なんかも教えていただきました。それを次のミーティングで使ってみようとか 次のマネージャー会議で使ってみようかなとか、次の月曜日から使えるネタというかアイディアがでてくるのでそのまま即仕事に役立ったと思います。

Q.勉強時間の確保(1日のスケジュール)

授業によっては、結構な量の課題が出てくることがあります。何個も何個も文献を読んで準備しないといけなかったり、 提出物もあったりするので、授業は楽しいけど、それまでの月曜日から金曜日までは地獄でした(笑)。

私の場合は、当時子どもが生まれたばかりで小さかったので、土曜日は授業、日曜日は家族と過ごす時間に充てていました。月曜日から金曜日の間でどうやって時間を作って課題をこなすかということだけを考えていました。

8時に出社して夜の9時や10時まで勤務していたので、勉強できるのは行きと帰りの電車の時間と、帰宅したあとの1時間くらいでした。 その中で、いかに効率よく勉強するかを考えていました。移動時間はひたすら課題を読んでいました。

読むだけの課題ならよかったんですけど、ファイナンスや計算が必要な課題はグループで宿題を与えられることがありました。 みんなで仕事が終わった後に集まって、詳しい人がレクチャーしてくれたり、同期の中で集まって、お互いにどうやるかを考えたりしていました。 みんなの時間も借りながら、課題をこなしていました。

Q.MBAプログラムで得たこと、自己成長

学術的な知識を頭にインプットできたため、これまで経験や感覚で行っていたことがすべて頭の中で図式化されて、 物事を論理的に考えて展開できるようになったことが、MBAプログラムで得た最も大きな自己成長だと思います。

仕事では、実際の現場での経験と論理的な学びが必ずしも一致しないこともあります。失敗した場合でも、何がうまくいかなかったのか、 どうすればよかったのかを迅速に理解してすぐにリカバリーができるようになったことが、MBAプログラムで得た重要なスキルだと感じています。

自己成長の観点では、論文の執筆が非常に自信に繋がったと感じています。 論文の作成は本当に厳格で...多くの添削を受けて厳しい指導がありました。 このプロセスを通じて、半年間の論文執筆期間で学んだことにより、 仕事においても本社に提出資料や他の人に何かを伝える際にも分かりやすく伝える能力が向上しました。 MBAプログラムを通して自分の成長を実感し、受講して良かったと思っています。

Q.MBAプログラムで苦労したことや乗り越えた工夫

やっぱり自分一人でやらないことが重要ですね。周りの人に力を借りたり、同じプログラムの同期がいてくれることはかけがえのない存在だと感じています。 同期といろんなことを討論し合ったり励まし合ったりすると、非常に勇気づけられますし...MBAは大変なことが多いです。 簡単ではないと思いますが、一緒に頑張ろうという仲間がいたことが、2年間を乗り越える一番の要因だったのではないかと思います。

あとは、途中で絶対に諦めてはいけないと思います。自分が立てた目標ですが、 正直に言ってしんどいと感じたり辞めたくなる瞬間が何度かありましたが、なんのために今自分がMBAを取得しているのか、 その目的が軸にあったからこそ乗り越えられたのではないかと思います。

Q.MBAプログラムでの縁からつながった仕事

現在の仕事においては、同期から仕事をお願いしたいといった話をいただいたりもします。 また、つい先日は、論文でお世話になった先生のご縁で、地方の大学での講義のお話をいただきました。 私としても現在の立場で未来を担う学生たちに対して、何か社会貢献をしたいという願いもあったので、とてもうれしく思っています。

仕事以外でも、卒業後も同期の方々と交流が続いており、過去の経験や将来の展望についてお酒を飲みながら話すことがあります。 会社の中では話しにくいようなことも、同じ経験を共有してきた仲間だからこそ理解し合え、それが人間関係を深める一因となっていると感じています。

Q.MBA取得を検討している方へメッセージ

MBAを取ろうか悩んでいる方は、私はチャレンジした方がいいんじゃないかなと思っています。 私の場合は4年前に受けようと決意しましたが、当然、いざ始まる前には、やっぱりやらなきゃよかったかなー...なんて思ったりもしました。 結果的にやってみてよかったですし、たぶん、見えている世界もMBAを取る前と取った後では違うと思います。

最近では日本と諸外国の経済格差がどんどん広がっていると感じていますが、 教育という観点からみても、日本は島国なのでローカルな教育を受けることになります。 しかし、海外に出てグローバルな視点で学びを受けている人もいると考えると、 イギリスのMBAプログラムは素晴らしい環境で、優れた講師陣が様々な専門分野を教えてくれます。 この環境を上手に活用することが重要だと思っています。

「2:6:2の法則」がありますが、それをもう少し細分化すると「3:10:60:27」になると言われています。
3%が自分の考え方を変えてすぐに行動に移せる人、
10%は少し遅いけど自分で行動に移せる人、
60%は情報収集とかはしたりするけど行動に移せない人、
27%は何も行動に移さない人です。
何かきっかけがあったときに、自分は最低でも10%に入りたいと思っています。 みなさんも3%、10%のほうに行ってチャレンジしてみると、始まったら絶対にやってよかったなと思える瞬間がたくさん訪れると思います。多くの方がこのMBAプログラムに挑戦して、そして、卒業生の交流の場とかで一緒に色々なお話ができるようになったらうれしいと思いますし、 日本がより良くなっていくんじゃないかなと思っています。

質疑応答

説明会参加者の方からご質問を募り、松尾様のMBA経験からご回答をいただきました。一部ご紹介させていただきます。

Q.講義の雰囲気は?座学とディスカッションではどちらが多い?
A.授業によって違うと思いますが、半々くらいをイメージしていただければいいと思います。

Q.理系出身でも論文が書けるか不安です。
A.理系文系は関係ないかと思います。同期の半分は理系だったと思いますが、皆、論文を書いて卒業しています。 私についてくださった先生が、毎週3時間くらいゼミという形で時間を作ってくれたのですが、 そこで、自分の発表に対する指導だったり、皆の発表を聞いていたりしました。これだけゼミでやっていれば、論文は大丈夫かなと自信を持てるようになりました。 書いたことがない私が書いて卒業できたので全然心配しなくて大丈夫です。

Q.大学で履修したことがない科目でも授業についていける?
A.シラバスに書かれている、"この本のここを読んできてください"とか指示があります。予習をすれば授業は大丈夫です。 わからないところは、同期でわかる人に聞けば教えてくれるので授業についていけないということはないと思います。

Q.国際認証だとUWTSDのQAA以外にもありますが、MBA取得後の会社の評価は上がりましたか?
私の現在のポジションだと全くないですね(笑)。上の役員クラスになるとアメリカとのやりとりも増えますし、MBAを持っていたほうが話にはついていけると思いますが。 会社で地位を上げていこうと思ったらのちのち役に立つというか、必要になってくると思います。

Q.海外出身の受講生はいたか?
A.私の同期にはいなかったですけど、卒業生の集まりの場にいったときに、海外出身の方がいらっしゃって、多国籍だなと思った記憶があります。

まとめ

MBA取得によるキャリアアップの可能性を感じてご入学された松尾様。10年越しでのチャレンジでしたが、集団の中で行動に移せる人は上位13%と言われてます。行動に移すタイミングは人それぞれですが、本説明会が参加者の皆様の行動に移すきかっけとなれば幸いです。

松尾様、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

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