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コラム

MBA column

2025年7年24日(木)開催 卒業生説明会レポート



今回は、バレーボール選手、自動車販売、ホテル接客、テーマパーク運営など多様な業界を経験し、現在は北海道で畜産業を軸とした事業を展開する松葉孝浩氏(株式会社エルパソ代表取締役)に、異業種からの転身とMBAの学びが経営にどのように活かされているのか、お話を伺いました。説明会の一部内容をご紹介します。

目次



卒業生プロフィール

松葉孝浩 様
株式会社エルパソ 代表取締役社長

1990年生まれ埼玉県熊谷市出身。大学までバレーボールに打ち込みVチャレンジリーグチーム入団、東京トヨペットで営業トップを獲得(豊田章男さんから表彰)。その後、ハイクラスホテルやハウステンボスなどを経験。24歳で単身、北海道・帯広市の株式会社エルパソへ入社。
創業者・平林英明氏の世界観に惹かれ、2023年に同社代表取締役に就任。行動力と“面白いことを追求したい”思いで、新たな挑戦を続けている。
2025年3月、UWTSDのMBA学位取得。


Q.MBAを取得しようと思った理由

MBAの取得を決意した理由は主に2つあります。

1つ目は、学生時代に本格的に勉強と向き合ってこなかったという後悔と、2つ目は、現在代表を務める会社の事業承継が現実的になってきたことです。私がいる畜産業界はMBAホルダーが少ない一方で、非常に難しい経営判断を迫られることも少なくありません。そこで、MBAで得た知識を経営に生かしてみたいという思いが強くなりました。

当時は、畜産業とMBAがどこまで結びつくか分からなかったのですが、実際に学んでみると、特にファイナンスやネゴシエーション(交渉論)の授業が事業承継の際に非常に役立ちました。株の分配や資産の取り扱いなど、具体的な場面で納得感のある学びが得られたことは、大きな収穫でした。

Q.ウェールズ大学トリニティセントデイビッド(UWTSD)を選んだ理由

当初は海外留学も視野に入れていて、中国のMBAをはじめ、国内の専門職大学院など、多くのビジネススクールの説明会に参加したり、知人から話を聞いたりしました。

最終的にUWTSDに決めたのは、プログラムの担当者から言われた「このUWTSDのMBAプログラムは、原理原則を中心にしっかり丁寧に学ぶことができる」という言葉が心に響いたからです。

他のビジネススクールでは発展的な技術に特化したディスカッションやケーススタディが多いと聞きました。しかし、学生時代にしっかり勉強してこなかった私には、経営の原理・原則から丁寧に学べる環境が合っていると感じました。UWTSDは基礎から応用まで、グループディスカッションや講義を通して現代的な視点も取り入れながら学べる、その丁寧さが自分にフィットしていると思い、入学を決めました。

Q.講義の感想

率直に振り返っても後悔は全くなく、とても充実した2年間でした。

授業では、言葉は知っていても触れる機会のなかった科目を、プロフェッショナルな講師の方々から学ぶことができました。中には難しく感じる科目もありましたが、時間をかけて丁寧に教えてもらえたので、深く納得しながら講義を受けることができました。

特に印象的だったことは、グループワークやディスカッションの多さです。科目ごとに様々な人の意見を聞くことで、自分の考えを客観的に見つめ直すことができ、「MBAで体感できることってこういうことなんだな」と実感しました。

ただ、私は数学が苦手なのでファイナンスの授業はとても大変でした。実際の仕事でファイナンスに触れる機会がほとんどなかったため、M&Aの計算方法などを学んでも、感覚として納得できるまで時間がかかったのを覚えています。


Q.入学前後のギャップ

悪いギャップはほとんどありませんでした。オンラインで約2年間の間授業を受けることは初めてのことで、当初は戸惑いもありましたが、やりにくさを感じることはなかったです。

オンラインが授業の主軸になっているため、他の学生との勉強会やディスカッションの機会もオンラインが中心でしたが、オンラインでも十分にコミュニケーションを取ることができ、まったく問題ないんだなと実感しました。

Q.土曜日受講、予習・復習などの時間確保のためのタイムマネジメント方法

毎日2,3時間勉強していたわけではなく、レポート提出の時期など、期末が近づくと1日に3〜4時間勉強に費やしていました。2年間ずっと同じペースで勉強を続けたわけではなく、集中して取り組む時期とそうでない時期がありました。

Q.MBAプログラムで得たことや困難

MBAで得たものは、学術的な知識だけではありません。プログラムを通じて、多様な価値観に触れることができました。グループワークでは、1日に8〜9時間勉強する熱心な仲間や、仕事と両立しながらも意見をしっかり主張する仲間と出会い、多くの刺激を受けました。彼らの完成度の高い資料や議論の進め方は、私自身の資料作成やプレゼンテーションのスキルを磨く上で大きな学びとなりました。様々な人との出会いは、自分の考え方や仕事への向き合い方を見つめ直す貴重な機会となりました。

一方で、オンラインでの発言には慣れが必要でした。面識のない人たちの前で自分の意見を言うことは勇気がいりましたが、一歩踏み出して発言してみると、講師や他の学生がフィードバックをくれたり、意見を広げてくれたりしました。この経験を通して、困難なこと以上に多くのものを得られたと感じています。

Q.ご卒業後にどのようなビジネスや活動に取り組まれたか

MBAで学んだことを網羅的にアウトプットしていきたいと考えています。畜産業なので行政との付き合いが多く、また飲食店も経営しているため、地域全体の動きを考慮した経営判断が不可欠です。マーケティングや戦略といった授業だけでなく、ネゴシエーションやファイナンスなど、幅広い知識を活かしていきたいです。

また、単なる食品販売や飲食店にとどまらず、地域やお客様と深くつながり、文化を形成できるような事業形態を目指しています。十勝・帯広で55年続くこの会社を、これから100年後も存続させていけるようなビジネス活動を頑張っていきたいです。


MBA取得を検討している方へのメッセージ

私もMBAを始める前は、具体的なイメージができていませんでした。しかし、最後までやりきると「挑戦してよかった」と心から思えます。

説明会でよく聞く英国本校での卒業式も、今回私は出席できませんでしたが、同期の方々が参加しているのを見て、心から「行きたい」と思えるほど、やりきった充実感を強く感じました。

仕事との両立は大変だと思いますが、ぜひ頑張って挑戦してみてください。